「はい、かんだでございます」
昔むかしのまだ私が幼い頃から、
実家の沖の浜かんだに電話がかかってくると
母は元気よくそう答えていました。
「毎度ありがとうございます」
とかの商売用語は使いません。
店であり家でもある我が家の一台しかない電話に
かけてくださるのはお客様であったり
親戚であったり、
または家族の誰かの友達であったりするので、
自ずとそういう言い方になったんだと思います。
かんだは店の名前であり、
家族の名前でもありました。
元麻布で18年を経てかんだは虎ノ門に
移転いたしましたが、いつも変わらず我が家です。
皆様のお越しを心よりお待ちしております。 店主 神田裕行
ミシュラン三つ星、連続15年の老舗料理店の
新規店舗設計は、
今までのカウンター9席と
個室1室の席数を増やすことなく、
接客空間に余裕を持たせること、
露地風の庭を併設すること、
玄関と待合の部屋を設けること、
カウンター裏側の調理スペース動線計画を合理的に
整えること、個室客の為の専用入り口、
などが慎重に検討され設計された。
重要なカウンター材としては春日杉の良材を使い、
店主の立ち位置の背後には床柱として
伝正倉院伝来、
菱形天平古材を思い切って使用した。
カウンターを照らす照明は料理が際立つこと、
店主の立ち姿が引き立つことを考慮して、
点光源の無いディフューズされた面光源とした。
露地風庭には大井戸枠の古材を据え、
あたかも名水の井戸があると言った風情を醸し出した。
また稲荷社を据え、社殿が苔庭に浮く細く長い庭は
杉皮塀で三方を囲い、
都会にありながら清閑な空間を
演出した。
全ての家具は特注で、特にカウンタースツールは
鉄芯に竹を被覆したもので、
吉田五十八的感性を
本歌取りしたものだ。
壁にかけられるアート作品はすべて杉本作品として
空間と呼応させている。
特に玄関入り口には檜フレームの「華厳滝図」を
掛け、凛とした「気」が流れ、空間を満たし、
稲荷社に迎えられ、古井戸へと流れゆく気配を
勧請した。 建築家 杉本博司
information
address.
東京都港区愛宕一丁目一ー一
虎ノ門ヒルズレジデンシャルタワー 1階 opening hours.
営業日:月~土 17時〜23時(L.O.20時半)
定休日:日・祝
座席数:カウンター 9席(個室1室)
※店舗により臨時休業や営業時間を変更させていただいております。
詳細は「【重要】虎ノ門ヒルズおよび新虎通り周辺エリアの
営業状況について」をご確認ください。
access 地下鉄でお越しの方
東京メトロ日比谷線
「虎ノ門ヒルズ駅」A1出口より徒歩2分
東京メトロ銀座線
「虎ノ門駅」2b出口より徒歩6分
お車・タクシーでお越しの方
かんだ手前の道路は一方通行になっております。
下記マップの青矢印の方向に沿ってお越しください。